庭のバラに絡んだ雑草のツルを整理してたら、威圧感のある羽音がして、振り向けば、目の前(お隣さんの塀の上)に大きなスズメバチの巣が!最近、軒下の家具をかじりに来るのを見かけてたので、巣が何処かにあるのかなと思ってはいたのだけど、まさかこんな身近なところにあったとは!手を伸ばせば届くくらいの高さに、大人の頭位の大きさの巣は、キレイな縞模様で、真ん中の出入口には入っていくスズメバチの姿が。区のホームページ見て業者さんに電話したら、すぐに撤去しに来てくれることに。
「スズメバチの巣がある」と、気づいてから見ると、庭だけじゃなく、玄関やベランダなど、すぐ近くにいながら今まで見えなていなかった蜂が、多いこと、多いこと!もうすぐ巣ごと撤去されるとも知らずに、せっせと蜜やらを集めている姿を見ていると、少し不憫な気にもなったけれど、こちらが何もしなくても襲ってくるスズメバチだけは、撤去対象の害虫ということになるのだそうです。でも、人間だって、他の生物からしたら「害」でもあるし、いつ災害で家を無くさないとも限らないわけで、となんだか複雑な心境になりました。
それでも、3連休中は、玄関のモッコウバラに何匹も飛来していたので、あまり外にも出られず、近所の人が通る度にヒヤヒヤしてました。花も咲いてないのになんで?と思って調べてみたら、モッコウバラの葉っぱには先端に蜜が出る腺があって、故にハチが集まるのだそうです。
業者さんにきてもらい、ものの20分で無事撤去は終了。慣れてるのか、普通の作業着で(けっこう肌を露出させながら)やってきて、写真を数枚撮った後は、さすがにハチよけの白い防護服を被って、作業をされてました。でも上半身だけなので、下半身は普通の作業着。私は怖かったので、二階のベランダからガラス越しに写真を撮りました。
撤去後も、「戻り蜂(撤去時に出かけていた働き蜂たち)」が20−30匹くらい、巣のあった場所をうろうろしていました。巣をなくした蜂たちは、イライラして攻撃性が増すから危険だそうですが、やがて2−3日の間には、弱って死んでいくそうです。「この時期は個体数も攻撃性もMAX」とか、「毎年死者が40人」とか、ネット上で(有料の)業者さんが発信する情報では「危険」が強調されていたので心配してたのですが、業者さんは慣れていることもあり、平然と「そんなに怖がらなくても大丈夫」と笑ってました。
最後に「ハチ、見てみます?」と言われて、蜂の巣を見せてもらいました。「女王蜂は巣の中で死んでるはず」とおじさん。アリとか他の害虫には関わらずに、ハチひと筋」で何年もやっているのだそうですが、「この季節には、すでに新しい女王蜂が誕生しているんですよね?」とネットの情報をもとにスズメバチの生態について質問してみたところ、「さあ、どうなるんでしょうねえ」と、意外にも肩すかしな感じで、あんまり興味がないのかもしれません。まあ、そもそも虫に詳しい虫好きな人は、害虫駆除屋さんなんてやらないだろうけど、専門家ならその辺の情報や知識は一通り持っててほしいなあと思ってしまいました。
ちなみに、スズメバチ以外の蜂の巣だと、区は対応してくれないそうで、撤去する場合は自費になってしまうそうです。一方、スズメバチは何もしなくても近寄っただけで襲ってくる上、毒で死ぬ場合もあるため、無償撤去の対象になっているのです。そうしないと、お金ケチって撤去せずに誰かが刺されたり死んだりしたら大変ですからね。(ちなみに、住民の生命や財産を守ることが、行政の最大の職務なので、行政を動かしたいときは、そのあたりを強調すると展開が早いそうです)。
今回のように、境界線にあった場合は、どちらがその費用を持つかで、もめそうですよね。
ある意味、「スズメバチ」の巣であったことは、不幸中の幸いと言えるかもしれません。
ちなみに、万が一、私がそのハチに刺されて死んだり怪我をしたとしても、隣人(土地の持ち主)に、法的な責任を追及するのはなかなか難しいらしいので、兎にも角にも、ハチで死ななくてよかったなあと思います。(刺されてたら、死んでいたら、と思うと、ほんとぞっとします)
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